【トレンド】AIを用いた論文検索ツールを使ったことがありますか?~現状と注意点について~生成AI(Generative Artificial Intelligence)とはデータのパターンや関係を学習し、それを元に新たな画像、動画、文章などさまざまなコンテンツを生成するAIを指します。
ChatGPTの登場によって生成AIがより注目されるようになり、数多くのAIツールが登場しました。現在この技術を活用した論文検索などに使えるツールが複数存在しています。

AIを用いた主な論文検索ツール

2023年11月時点で使用できるツールとしてはPerplexity AI、Consensus、SciSpace、Elicit、Connected Papersなどがあります。

Perplexity AI

  • 対話形式で質問が可能。論文、web上の記事、YouTubeなどの中から質問に対する答えを抽出し、ソースとともに表示される。

Consensus

  • 知りたい情報について質問すると、論文データベースの中から当てはまる論文を探し出し、さらに「質問に対する答え」を抽出して短い文章に要約してくれる。
  • Yes/Noで答えられる質問をした場合、抽出した各論文に対してYes/No/Possiblyの統計結果が表示される。

SciSpace

  • 質問に対する検索上位の論文の要約が表示される。
  • 論文のPDFファイルをアップロードすると、チャット形式で論文に関する質問に答えてくれる。

※アクセス可能期間:2024年まで

Elicit

  • 質問に対する検索上位の論文の要約が表示される。
  • 検索結果画面に表示された各論文のAbstractの要約が1文で表示される。

Connected Papers

  • 検索した論文の関連論文がネットワークグラフで表示され、論文の引用数、発行された年などが視覚的に確認できる。

以下の表では、各論文検索ツールの機能などをまとめています。
それぞれ特徴が異なるため、1つのツールに絞るのではなく、使用する目的に応じて使い分けることがより有用なツールの活用につながると考えられます。

AIを用いた論文検索ツール-1

ほかにも、学術雑誌などを発行しているエルゼビア社は論文サマリーを提供するScopus AIを開発中で、Scopus AI 「ベータ」は現在世界各国の研究者によってテストされており、2024 年の初旬に完成品を発売する予定です。

生成AIを活用する際の注意点

前述したAIツールを活用することで作業時間の短縮や業務の効率化につながる一方、注意しなければならない点もあります。

一般的に、生成AIを活用する際の注意点として、生成されたコンテンツの真偽性、機密情報の漏洩、著作権や倫理の侵害などが挙げられます。論文検索で使用する場合も、検索結果のソースを確認し、真偽性について検証を行うことが必要です。

以下の番組では、「デジぽち」でお馴染みのミクス編集部が、対話型コミュニケーションを軸とするMR活動の次なる挑戦について解説していますので、ぜひご覧ください。(会員登録・視聴無料)

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M3DCメディカルライターチーム

コンテンツ制作における文献調査や原稿執筆、学術チェックなどを行う。本サイトでは製薬業界や医薬品関連情報、その他お役立ち情報を発信。