【トレンド】AIを用いた論文検索ツールを使ったことがありますか?~現状と注意点について~生成AI(Generative Artificial Intelligence)とはデータのパターンや関係を学習し、それを元に新たな画像、動画、文章などさまざまなコンテンツを生成するAIを指します。
ChatGPTの登場によって生成AIがより注目されるようになり、数多くのAIツールが登場しました。現在この技術を活用した論文検索などに使えるツールが複数存在しています。

AIを用いた主な論文検索ツール

2025年8月時点で使用できるツールとしてはPerplexity Academic、Consensus、SciSpace、Elicit、Connected Papersなどがあります。以下にそれぞれの特徴を紹介します。

Perplexity Academic

  • 質問に対し、学術論文などに基づく回答とソースリンクを出力。
  • 回答は一般向けに平易な表現で出力されやすい。
  • アップロードした文献PDFの内容についてAIに質問可能。

Consensus

  • 質問に対し、学術論文などに基づく回答とソースリンクを出力。
  • ソースリスト(文献リスト)と、各文献の簡単な要約(無料版は最大10文献)を表示。
  • Yes/No形式の質問をした場合、各回答(Yes/No/Possibly/Mixed)に該当するソースの割合を表示。
  • アップロードした文献PDFの内容についてAIに質問可能。

SciSpace

  • 質問に対し、複数の学術データベース(SciSpace、PubMed、Google Scholar)を横断検索し、引用文献リスト付きで調査結果を出力。
  • 引用文献リストに任意項目(例:要約、有効性)を追加してカスタマイズ可能。
  • アップロードした文献PDFの内容についてAIに質問可能。
  • AIによる論文執筆サポート等あり。

Elicit

  • 質問に対し、学術論文などに基づく回答と比較表をソースリンク付きで出力。
  • 比較表に任意項目(例:試験デザイン、介入)を追加してカスタマイズ可能。
  • アップロードした文献PDFの内容についてAIに質問可能。

Connected Papers

  • 検索した論文と関連する論文をネットワークグラフで表示。
  • 論文の引用数、発行年、関連度を視覚的に把握可能。

以下の表では、各論文検索ツールの機能などをまとめています。
それぞれ特徴が異なるため、1つのツールに絞るのではなく、使用する目的に応じて使い分けることがより有用なツールの活用につながると考えられます。

項目 Perplexity Academic Consensus SciSpace Elicit Connected Papers
URL https://www.perplexity.ai/academic https://consensus.app/ https://scispace.com/ https://elicit.com/ https://www.connectedpapers.com/
機能・特徴 ・質問に対し、学術論文などに基づく回答とソースリンクを出力。
・回答は一般向けに平易な表現で出力されやすい。
・アップロードした文献PDFの内容についてAIに質問可能。
・質問に対し、学術論文などに基づく回答とソースリンクを出力。
・ソースリスト(文献リスト)と、各文献の簡単な要約(無料版は最大10文献)を表示。
・Yes / No形式の質問をした場合、各回答(Yes / No / Possibly / Mixed)に該当するソースの割合を表示。
・アップロードした文献PDFの内容についてAIに質問可能。
・質問に対し、複数の学術データベース(SciSpace / PubMed / Google Scholar)を横断検索し、引用文献リスト付きで調査結果を出力。
・引用文献リストに任意項目(例:要約、有効性)を追加してカスタマイズ可能。
・アップロードした文献PDFの内容についてAIに質問可能。
・AIによる論文執筆サポート等あり。
・質問に対し、学術論文などに基づく回答と比較表をソースリンク付きで出力。
・比較表に任意項目(例:試験デザイン、介入)を追加してカスタマイズ可能。
・アップロードした文献PDFの内容についてAIに質問可能。
・検索した論文と関連する論文をネットワークグラフで表示。
・論文の引用数、発行年、関連度を視覚的に把握可能。
お試し利用にアカウント登録が必須か 不要 不要(使用回数に制限有) 必須 必須 不要
無料版 有(回答のソース数制限など) 有(回答のソース数制限など) 有(月ごとの使用量制限など) 有(回答のソース数制限など) 有(月ごとの使用回数制限など)
有料版
論文の要約
文献リストの出力
ソースの表示
日本語対応 有* 有* 有*

※本比較表は2025年8月時点の調査に基づき、主な機能を抜粋して記載しています。機能内容や提供条件は変更される場合があります。無料/有料プランによる制限や最新情報については必ず各公式サイトをご確認ください。
―:なし/調査不能
*画面表示は英語だが、日本語で質問すると日本語で回答あり

 

生成AIを活用する際の注意点

前述したAIツールを活用することで作業時間の短縮や業務の効率化につながる一方、注意しなければならない点もあります。

一般的に、生成AIを活用する際の注意点として、生成されたコンテンツの真偽性、機密情報の漏洩、著作権や倫理の侵害などが挙げられます。論文検索で使用する場合も、検索結果のソースを確認し、真偽性について検証を行うことが必要です。

以下、生成AIに関連するコンテンツご紹介します。併せてご覧ください。

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M3DCメディカルライターチーム

コンテンツ制作における文献調査や原稿執筆、学術チェックなどを行う。本サイトでは製薬業界や医薬品関連情報、その他お役立ち情報を発信。