デジタルヘルス・デジタルメディスン・デジタル治療の違い

ヘルスケア領域におけるデジタル技術の活用への関心が高まっています。海外に続いて日本でもオンライン診療の普及やAIなどを使った医療機器の開発を支援する体制が整備される中、デジタルヘルスやデジタル治療(DTx)といった用語をよく耳にするようになりました。

本記事では、これらの用語を整理してみたいと思います。

デジタルヘルス

「デジタルヘルス」はライフスタイル、ウェルネス、健康関連のテクノロジー、プラットフォーム、システムを指し、健康に関するデータの取得、蓄積、通信のためのソリューション群と定義されています。
デジタルヘルスに分類される製品は、フィットネストラッカーや栄養管理アプリなどの一般消費者向けの製品から、電子カルテや遠隔医療など臨床現場で活用がすすむ技術まで、多岐に渡ります。

デジタルメディスン

デジタルヘルスと称されるソリューションのうち、臨床的エビデンスに基づいて人間の健康の測定や介入をする製品は「デジタルメディスン」です。デジタルバイオマーカーや電子臨床転帰評価(eCOA)などがデジタルメディスンにあたります。

デジタル治療(DTx)

デジタルメディスンの中で特に、障害や疾患の予防・管理・治療などの介入を提供するソリューションは「デジタル治療(DTx)」と称されます。エビデンスとリアルワールド・アウトカムの双方に基づいて提供されるソリューションに限り、デジタル治療に該当します。具体例としては、精神疾患分野の認知行動療法(CBT)や呼吸器系疾患の自己管理を支援する製品があげられます。

デジタルヘルス・デジタルメディスン・デジタル治療の関係性

ヘルスケア領域でのデジタル技術の発展は、製薬企業や医療機器メーカーなどの既存企業に、さらなるビジネスチャンスをもたらすことが想定されます。
一方で、IT、通信、金融などの異業種からの参入機会も創出すると考えられます。

今後もヘルスケア領域でのデジタル技術の進展に注目です。

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