オンラインでのMR活動が定番となりつつある一方で、コロナ禍終息の見通しはまだ立っていません。
ウィズコロナ禍でのMR活動の現状、また今後のMRのあるべき姿について、AnswersNews編集長 前田様と現役MRの皆様に語っていただきました。
本記事は日本最大級の製薬・医療業界特化型動画サイト「デジぽち」で2020年12月より公開している動画のテキスト版です。内容は当時のものとなりますのでご了承ください。 ▶ 動画版のご視聴はこちら(無料) ▶ デジぽち最新の動画はこちら |
アンサーズニュース前田編集長と現役MRによる座談会
高橋 皆さんこんにちは。エムスリーデジタルコミュニケーションズの高橋です。本日は現役MRの皆さんにお集まりいただき、「MR ホンネで匿名座談会」を行っていきたいと思います。
コロナ禍で、MRの方々の活動は大きく変わったと言われていますが、実際どのように変わったのか。また、今後の活動に対する期待や不安、そういったことなどを本音で語っていただければと思います。
本日は「AnswersNews」の前田編集長にもお越しいただいております。すでにご存知の方もいらっしゃるかとは思いますが、前田編集長、改めて自己紹介よろしくお願いします。
前田様(以下、敬称略) 「AnswersNews」という製薬業界向けのニュース解説を主体としたメディアで編集長をしています前田と申します。よろしくお願いいたします。
高橋 よろしくお願いします。
前田 「AnswersNews」でですね、今年の4月末、まさに緊急事態宣言中にMRの皆さん活動の状況どうですか、というお話を伺う座談会を行いまして。それから緊急事態宣言が5月末に解除されて、今それから半年経とうとしているところでどういう状況になっているのかというのをお伺いできるのを、今日は非常に楽しみにしています。
高橋 ありがとうございます。普段聞けないMRの皆さんの本音がいっぱい聞けるといいですね。
前田 そうですね。
高橋 続きまして、本日お話いただくMRの皆さんにも自己紹介いただきたいと思います。よろしくお願いします。
マカロニ様(以下、敬称略) マカロニです。MR歴16年目で今現在38歳となります。よろしくお願いいたします。
ナオ様(以下、敬称略) ナオと申します。MR歴は9年目でして、今年31歳になります。よろしくお願いします。
ライオンセンキ様(以下、敬称略) ライオンセンキと申します。年齢は今年で31歳になっておりまして、MR歴は7年目になっております。よろしくお願いいたします。
コロナで変わったMR活動、実態は?
高橋 それでは早速、「MR 本音で匿名座談会」を始めたいと思います。 まず最初のテーマは、「コロナで変わったMR活動」です。コロナの前と現在では、皆さんの活動の仕方が大きく変わったと思いますが、緊急事態宣言が解除されて対面での活動はどのくらい戻ったかお聞かせいただけますでしょうか。
ライオンセンキ 私が担当している基幹病院におきましては、ドクターへの直接面談はすべて難しい状況になっていまして、主にWeb面談を介して情報提供をしております。
ナオ 私は、エリアとしては病院のほうは一旦活動が解除になったんですがまた活動制限が入って、ということが中心となっています。地域の開業医の先生方は7~8割ぐらいは面会できる機会はあるのかなと思っています。
マカロニ 私のところも他の方と同じで、緊急事態宣言後に一旦すべての訪問施設は面談が不可になったんですが、その後8月くらいに一部訪問解除になったんですけれどもまたその後はWeb面談が現在は中心になっているところです。
前田 皆さん緊急事態宣言前の訪問活動を10とした場合、緊急事態宣言中はほぼ0だったと思うんですけれども、今は数字で言うとどれくらいの感じになっていますか?
ライオンセンキ ドクターだけに限ると1くらいです。
ナオ 私は7ぐらいですかね。
マカロニ 私は2くらいですかね。
前田 なるほど、ありがとうございます。 リモートが8割という方もいれば、3割、2割、という方もいると思うんですけれども、リモート活動で苦労している点というのはいかがでしょうか。
ナオ 実施してくれる先生は最初よりは増えましたけども、それでもまだまだ環境としては整っていないかなというところなので、Web面談自体もこのまま続くのは厳しいかなというイメージはありますね。特定の先生に限られてきているような気がします。
マカロニ 私もナオさんと同じで、リモートというのは裾野は広がっていると思うんですが、ただ我々が本当にお会いしたい先生等に限ってはリモートを受け入れてくれない先生もおりますので、会いたい先生ほどリモートでのアクセスは難しい先生もいる、というのが本音ですね。
前田 難しいということだと思うんですが、その中で、リモートで成果を上げるために何か工夫したことはありますか?
マカロニ 頻繁にリモートで面談ができるわけではないので、1回の面談でどこまで話をつめていけるかというところを非常に意識するようにはなっています。
具体的には、対面と違って、こちらがこれだけは聞き出したいとか、このデータを理解してもらって先生から意見をフィードバックもらって患者さんの同定につなげたいところを、しっかりと対面の時よりはゴール設定を明確にして面談に臨むことを意識しております。
ライオンセンキ Web面談を受けてくださるということでベクトルが一定程度はこちらの方を向いているというところで、ある程度面談の時間を確保できるというところは利点だと考えています。
なのでその利点プラス、その面談でいかに先生方にまた面談したいなと思わせるような面談をすることも重要なのかなと。
高橋 いろいろなご意見がありましたね。前田編集長、今までMRの方々のお話聞いていかがでしたか。
前田 リモート面談を受けてもらうのが大変だ、という一方で、受けてくれる方に対しては濃い活動ができているというような印象を持ちました。
高橋 ありがとうございます。
リモートでのMR活動による売り上げへの影響は?
高橋 では次のテーマにいきましょう。「リモート活動による売り上げへの影響」についてお聞かせいただけますか。
ナオ 変わらないものもあれば減ったものもあるかなという。品目によって違うんですけれども。 長期的に出せないもの、来院が必要な薬剤に対しては目に見える形で減ってきたのかなとは思いますね。あとは、増えはしないですね。その印象がいちばん大きいかなと思います。
高橋 なかなか厳しいという感じですかね。
ナオ はい。
マカロニ コロナによる売り上げへの影響があるかというと、それは事実あると。それは患者さんの来院期間の延長とかでおそらくあるだろうと思うんですけれど、じゃあリモート活動による売り上げへの影響があるかというと、私自身はあまり感じていません。
売り上げベースで見るとそこまではリモート活動で特段マイナスになっているとかは感じていないです。
高橋 皆さんの担当領域によっても違うかなという印象を受けたんですけど。前田編集長はどのように思われましたか。
前田 そうですね、領域ごとということと、患者が減っているという影響は明確に見えると思うんですけれども、活動がリモートに移ったからどうだ、というのは、影響を見るのはなかなか難しいと思うので、もうちょっとスパンを長く見ていく必要があるのかなと個人的には思っています。
高橋 ありがとうございます。
リモート活動で必要なスキルとは?
高橋 では、リモート中心の活動は当面続くと思われますが、対面中心の活動と比べて、「リモート活動をする上での必要なスキル」については皆さんどのようにお考えでしょうか。
マカロニ 相手の表情の変化が捉えにくくなってくるのと、どうしてもその場の雰囲気というものが分からないというのがありますので、画面越しですと一方通行になってしまいがちです。
そこで細かく先生に投げかける質問力ですね、「こういうデータに対してどう思いますか」とか。そういう部分のスキルを少し上げていかないと一方通行の面談で終わってしまうのかなと思いますので、そういう能力は今後重要になってくるかと思います。
ライオンセンキ やはりWeb面談は一方通行なので、面談したドクターの方々以外のコメディカルの方々からの情報収集であったり、ドクターに限らず多方面からのアプローチが大切かなと考えています。
ナオ 特に意識するのは事前準備なんですけれども、その資料をどこに置いておくか、画面をコロコロ変えるのは相手にとって見にくい部分があるので今日提示するものをしっかり決めて同じファイルに全部入れておくとか、そういう事前準備というのは意識しているところです。
高橋 さまざまな意見を聞けましたけども、前田編集長いかがでしょうか。
前田 皆さんいろいろ工夫をされているのかなというふうに思いました。いま私もやってみると、コミュニケーション取るの非常に難しいなと感じているんですけれども、それはMR側もそうですし医師側もそういうところに慣れていかないといけないのかなと。
あと、先ほどお話があったように、面談の濃度が上がっていくとなると、より専門的な知識や学術的な知識が問われるようになってくるだろうなというふうに思っています。
高橋 ありがとうございます。
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