MR ホンネで匿名座談会 ~期待・不安・キャリアを語る~

オンラインでのMR活動が定番となりつつある一方で、コロナ禍終息の見通しはまだ立っていません。

ウィズコロナ禍でのMR活動の現状、また今後のMRのあるべき姿について、AnswersNews編集長 前田様と現役MRの皆様に語っていただきました。

本記事は日本最大級の製薬・医療業界特化型動画サイト「デジぽち」で2020年12月より公開している動画のテキスト版です。内容は当時のものとなりますのでご了承ください。

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 出演者 前田 雄樹様 AnswersNews編集長
マカロニ様 MR歴16年
ナオ様 MR歴9年
ライオンセンキ様 MR歴7年
高橋 智恵子 M3DC進行役

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【トレンド】コロナ禍のMR活動、みんなどうしてる?~MRホンネで匿名座談会 期待・不安・キャリアを語る~【1/2】

 

今後のMRのあり方はどうなる?

高橋 では、次のテーマにいきましょう。次のテーマは「今後のMRのあり方」についてです。コロナの影響で対面活動が縮小傾向にある中、MR不要論も一部では聞こえてきますが、それについて何か思うことがありましたらぜひ皆さんお聞かせください。

ナオ ちょっと前のようにたくさん訪問して先生と関係を作って数字を作っていくというのは間違いなく変わってくるのではないかなと個人的には感じています。

おそらく一人あたりの訪問の範囲とか量とか、件数のことですけれども、担当する先生も今後増えてくるんじゃないかなと思って、そういう働き方は変わってくるかなと思いますね。

あとはMR不要論についてですけれども、そこは自分も意識しているところで先生にもよく言われます。講演会などのあり方についてデジタルを駆使したりすることが今後はひとつ大事なポイントになるのかなと思います。

ただのデジタルになるとどこの会社さんもやっていることなので、その辺は自分で頭を使わないと今後のMRとしての長所を見出せてこれないのかなと感じています。

ライオンセンキ ナオさんがおっしゃるように、担当エリアも拡大していくと思っております。

MR不要論に関しては、今現在の段階でドクターの先生方自身で情報を入手することが簡単な時代になっていまして。領域によってもなんですけれど学会がオンデマンドで見ることができるような現状もありますので、本当にドクターの先生が見ようと思えば自分で情報収集ができるような時代になってきていることが今回のコロナで一気に加速したなと考えております。

そのため、MRとして専門知識をしっかりつけなければいけないかなというところと、学術担当の領域にMR活動が非常に寄っていくのかなというふうに考えています。

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マカロニ MR不要論と言われてますけれども、ライオンセンキさんがおっしゃったように、ただ最新情報とか医学情報の入手というところであればMRでなくてもインターネットで入手することは可能です。

ですので、そういった情報提供だけしかできないMRは今後いわゆる不要論のほうに入っていくと思いますので、そこで我々MRが必要とされる存在になるにはやはり情報提供プラスアルファ、なにか先生の治療に気づきを与えてあげられるような、偉そうな言い方にはなってますけれども、なにかの提案で支えてあげられるようなスキルが無いと面会してよかったなと思ってもらえるようなMRにはなれないのかなというふうに思いますので。

そういった部分はいまの対面もそうですけれども、リモートの活動もうまくコンビネーションして活動していくことが重要かなと思います。

高橋 皆さんは、MR不要論と聞いた時、印象としてはどんな感じでしたか。

マカロニ こんなに数は要らないだろ、というのは思います。特にこういうリモート活動で移動時間が大幅に減っているというのは事実としてありますので、我々移動に一日のかなりの時間を割いているので、もう少し移動がなくなれば人数も減らした上で自宅から先生へ情報提供するのは今後可能なんじゃないかと。現実問題としてはそういうのはあり得ると思っています。

高橋 ライオンセンキさん、すごくいま頷かれてましたけど、MR不要論は賛同される感じですか?

ライオンセンキ 業界としての規則も非常に厳しくなってきていますので、学術中心となってきますと、極端な話、それに特化した専門の方がZoom等で情報提供する未来もあるのかなと思います。やはり今の現状では、MRの人数は多いと考えてます。

ナオ 訪問ということに特化をすればお二人がおっしゃったような形でいかに我々も効率よく活動できるかというのが今後求められてくると思いますし、逆に言うと直接対面だと週に1回くらい行かないといけない感じがするんですけれどもリモートだと月に1回会えば十分という感覚もお互いあると思うので、そうなれば、より効率が求められてくるのかなと思います。

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一方で、講演会とか、単純に製品だけじゃなくて地域のことを考えた会というのがもうちょっと知識をつけてできるようになれば、そのへんはニーズとして学術担当ができることではないので、まだまだできていなくてできることというのは隅をつつけばあるのかなと思うのでどういうふうにそこに付加価値をつけていくか、かなとも思います。

高橋 皆さんいろいろこれからのMRというのをいっぱい考えていらっしゃるのかなという印象を私は受けたんですけれども前田編集長はいかがですか。

前田 数が減っていくというのはお三方おっしゃていた通り間違いないと思うんですけれども、だからといって、MRが要らないということにはならないと思うので。そこで今まで行っていたものプラスMRだからこそ伝えられること、出来ることみたいなところがたぶん必要になってくるんだろうなというふうに思います。

あと、エリアが広がっていくとか一人あたりの担当する医師が増えるとかというのはその通りだと思いますし、面白いというか興味深い流れだなと思っていて、たぶんそのうちエリアという概念も消えていって、本当にそうなるか分からないですけれど、東京にいながら関西の先生と会ったりということももしかしたら出来てくるかもしれないですし。そうなっていくとまたMRのあり方や求められるものっていうのはまた変わってくるんだろうなと思います。

高橋 ありがとうございます。

今後のキャリアについて

高橋 それでは最後のテーマです。いま、皆さんに今後のMRのあり方についてお聞かせいただきましたが、「今後のキャリア」についてはどのようにお考えでしょうか。

ナオ 今後のキャリアについてはですね、ずっとMRをしていたとしても他の領域をいろいろジョブローテーションしてみたいなとも思いますし、家族との時間がいますごく増えて両立がいいバランスだと思っているのでテレワークも中心になっていますし本社業務も本社に行かずとも今住んでいるところで出来てきたりするのかなと。

そういうものを考えると、家族への負担なく本社というキャリアも考えていきやすくなったのかなと思うので、そういうところも今、会社の流れを見ながらちょっと視野に入れてきているところです。

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ライオンセンキ このご時世ですので、個人として生きる力をつけていかなければいけないかなというふうに考えています。ずっとMRをするということは正直私は考えていません。

ですので、今は準備期間とで捉えさせていただいていまして、自社の専門領域の知識は日頃からアップデートするというところに関しては念頭において、それプラス資産運用というところを、個人投資家として頑張ってみようかなと思っています。

高橋 なぜその領域を勉強されようと思ったんですか。

ライオンセンキ コロナ禍で時間に余裕があったというところと、家族もいますので家族を支えていかなければという気持ちが強くて、今の仕事が必ずしもこの先保証されていないというところで自分の能力等も考えつつどういった活動をしていけば今後家族を養っていけるかなと考えた時に一つ浮かんだのが資産運用というところでしたので、今こちらに関して日々勉強しているというところもあります。

マカロニ 私の場合はお二人と違って先は短いので(笑)いろいろと懸念して考えるんですけれども。思うのは、やりたい仕事と向いている仕事は違うなということは感じていて、私もやりたい仕事は、本社のマーケティングとか格好いいなとかMRだと不安だから本社の経験積みたいなと思うところはあるんですけれども、向き不向きでいうとやはり現場のほうが向いているんだろうなというのは客観的に見て感じているところなんです。

理由としては、対顧客と直接お話することで自社の医薬品で「効いたよ。」というのがダイレクトに聞けるというのは自分の中でこの業界にいて嬉しい瞬間ではあるので、ずっとMRでいたいという訳ではないんですけれどもピープルマネジメントを含めて営業所長とか営業のラインのほうで仕事には携わっていきたいなと考えています。

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高橋 やはり、自社の製品が効いたよ、というのはマカロニさんにとってもやりがいに繋がっているというところはありますかね。

マカロニ そうですね。仲の良い先生とか、そこまで関係性のない先生であったとしても、「この前の患者さんめちゃくちゃ効いたで。」という話を聞くと、「わ、本当ですか?!何が効いたんですか?!」みたいな感じで、かなり先生の方もポジティブに話をしてくれるので、そういう瞬間は、我々も営業の数字というのはついてくるところはあるんですけれども、同じレベルで嬉しいというのはありますね。

高橋 ありがとうございます。まだまだ話は尽きないとは思いますが、残念ながら終わりの時間になってしまいました。 最後に前田編集長、MRの方々の本音を聞いていかがでしたか。

前田 今後リモートの活動が中心になっていくというのはもう避けられない流れだと思うのでその中で皆さんいろいろ工夫をされてやっていかれる、やっていかなければいけない、ということだったのかなというふうに思います。 意外と皆さんこういう状況でありながら、MRの仕事や今後のキャリアについても、私個人的に思っていたよりは割と前向きな印象を受けたので、そこは意外な印象でした。

高橋 なるほど。MRの皆さん、本日は本当に貴重なお話を聞かせていただきましてありがとうございました。

マカロニ ありがとうございました。

ナオ ありがとうございました。

ライオンセンキ ありがとうございました。

高橋 前田編集長、本日はありがとうございました。

前田 ありがとうございました。

高橋 最後までご視聴いただきました皆さん、ありがとうございました。

本記事は日本最大級の製薬・医療業界特化型動画サイト「デジぽち」で2020年12月より公開している動画のテキスト版です。内容は当時のものとなりますのでご了承ください。

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