近年、SNSの活用が進み、患者さんに対するタイムリーで直接的な情報発信が可能となりました。
各種疾患の啓発イベントに合わせて施策を行う企業も多いのではないでしょうか。
本シリーズでは、さまざまな疾患啓発イベントを分野別にご紹介します。
今回は女性の健康や女性に多いがんに関する啓発イベントを取り上げます。
女性の健康や女性に多いがんの啓発カレンダー
1月 | 子宮頸がん |
3月1日~8日 | 女性の健康週間 |
3月4日 | 国際HPV啓発デー |
5月8日 | 世界卵巣がんデー |
9月 | 卵巣がん、子宮体がん啓発月間 |
9月20日 | 世界婦人科がん啓発デー(World Gynecologic Oncology Awareness Day:World GO Day) |
10月 | 乳がん啓発月間 |
10月1日 | ピンクリボンデー |
10月18日 | 世界メノポーズデー(World Menopause Day) |
10月18日~24日 | メノポーズ週間 |
毎月19日 | ピンクの日 |
女性の健康週間
2005年に、日本産科婦人科学会と日本産婦人科医会が「産婦人科医が女性の健康を生涯にわたって総合的に支援すること」を目指して、3月1日から国際女性デーである8日までの8日間を「女性の健康週間」と定め、活動を開始しました。
近年の主な活動
2008年からは厚生労働省が中心となり、女性が生涯を通じて健康で明るく、充実した日々を自立して過ごすことを総合的に支援するため、国と地方公共団体、関連団体が一体となった活動を展開しています。
2022年度の取り組みとしては、「スマート・ライフ・プロジェクト※」公式サイト内に、特設ホームページ「みんなで知ろう。婦人科のこと〜婦人科って何するところ?〜」が作成されました。
※スマート・ライフ・プロジェクト=健康寿命の延伸に向けて、厚生労働省が平成20年度から実施してきた「すこやか生活習慣国民運動」をさらに普及、発展させる形で、幅広い企業連携を主体として立ち上げた取り組み。2022年11月30日現在、7729団体が参画。
世界メノポーズデー(World Menopause Day)
「メノポーズ」とは「閉経」のことです。
1999年に開催された第9回国際閉経学会において、高齢化社会の到来を受け、今後更年期の健康に関わる情報を全世界へ提供する日として「世界メノポーズデー」が採択されました。
2007年には、一般社団法人日本女性医学学会が、10月18日から24日までの1週間を「メノポーズ週間」と定めて活動を開始しています。
近年の主な活動
2022年度の主な取り組みとして以下があります。
- 一般社団法人日本女性医学学会:更年期に関する啓発動画のリニューアル・公開、Web広告、ポスター作成
- 一般社団法人女性の健康とメノポーズ協会:女性の健康無料電話相談、オンラインメノポーズカフェの実施
女性に多いがん
いくつかのがん種では、シンボルリボンの色が定められています。
関連する疾患啓発デーも併せてご紹介します。
がん種 | 啓発月間 | シンボルリボンの色 |
子宮頸がん | 1月 | ティール&ホワイト |
卵巣がん | 9月 | ティール |
子宮体がん | 9月 | ピーチ |
乳がん | 10月 | ピンク |
3月4日 国際HPV啓発デー
国際パピローマウイルス学会が、HPVについての知識を普及させるために2018年から開催しているキャンペーンです。
5月8日 世界卵巣がんデー
2013年に世界の卵巣がん支援団体のリーダーたちによって、卵巣がんに関する重要なメッセージを伝える日として制定されました。
9月20日 世界婦人科がん啓発デー(World Gynecologic Oncology Awareness Day:World GO Day)
ESGO(欧州婦人科腫瘍学会) の一部であるENGAGe (European Network of Gynaecologic Oncological Cancer Advocacy Groups) が主導して2019年に制定されました。
毎月19日 ピンクの日
ピンクリボンフェスティバル(日本対がん協会ほか主催)が提唱しており、セルフチェックをはじめとした「ブレスト・アウェアネス」を推奨しています。
疾患啓発デーは患者さんだけでなく、患者さんのご家族や疾患予備軍の方など幅広いアプローチを行う良い機会です。
以下の動画では、医師や患者といった複数のステークホルダーを意識した効果的なブランディングの取り組み方について解説していますので、ぜひご覧ください。
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M3DCメディカルライターチーム コンテンツ制作における文献調査や原稿執筆、学術チェックなどを行う。本サイトでは製薬業界や医薬品関連情報、その他お役立ち情報を発信。 |